【永久保存版】機械設計の仕事とは?あなたが知るべき内容と心構え

これは機械設計の仕事に携わる全ての人に読んでほしい内容です。

この記事は下記の方向けに書いています

・これから機械設計の仕事に携わる人

・機械設計をやろうか迷っている人

・機械設計を難しいと感じている人

・設計で成長したいと思っている人

特に上記に当てはまるあなたに向けて記載する内容です。

これは機械設計に携わって7年程度になる私が、会社の先輩から聞いたり、本で読んだり、そしてネットの様々な情報を入手して作り込んだオリジナルですが、とても重要であなたの機械設計にも活かせる内容だと考えてます。

機械設計を始めてかなり長いというあなたもぜひ初心に戻ったつもりで読んでみて下さい。

私も何度も読み返して、日々の設計業務や現場での仕事に活かしていきたいと思います。

前置きがやや長くなりましたが、以下より読み進めて下さい。

もくじ

機械設計のマインドセット

機械設計に携わるうえでの心構え、マインドセットです。

設計は自分の甘えとの闘いであり、その設計書を読む人への思いやりや誠意を尽くすことが大切です。

これは全てに通じる基本だと考えます。

機械設計の実務を2、3年と続けていくとある程度、書けるようになってきます。

しかし、「その程度」で成長が止まってしまう人と、さらに成長し続ける人の心構えはやはり基本が備わっているか否かにかかってくるように感じます。

「これぐらいでいいや」というマインドではその時点で成長はストップします。

熟達者への道

仕事に携わる者として、是非プロフェッショナルを目指しましょう。

私も日々精進しながらプロ意識を持って取り組んでいきたいと思う次第です。

プロフェッショナルになるための10年コースについて

ここでは仕事の熟達者になるためのステップと成長の方法を学びます。

まず、熟達者を定義してみましょう。

”熟達者とは”

経験や訓練に基づく「構造化された知識」を持つ問題を深く理解し、正確に素早く問題を解決する自分を観察し、コントロールすることに優れている

熟達者の定義

T型人材を目指す

あなたのキャリアにおいて柱となる熟達領域を持つことを心掛けましょう。

要は、T型人材になるということです。

T型人材とは何でしょうか?

Tという文字は縦棒と横棒から出来ている。縦棒は自分の強みや専門性を、横棒は幅広い経験や知識を意味します。

つまり、T型人材とは、「技術」という専門を持ち、その上に営業・人事・生産など他の分野でも浅く広い経験を積んだ人を指します。

熟達者の5段階モデル

プロフェッショナル、熟達者になる為の5段階というものを考えてみます。

下記のステップをたどり、人間は熟達者へとステップアップしていきます。

STEP

初心者・・・原則を理解しているが、状況の違いが分からない

STEP

見習い・・・状況が少しずつ見えてくるが、先輩・上司の指導が必要

STEP

一人前・・・未熟さは残るが、一通りのことは一人でできる

STEP

中堅・・・微妙な状況の違いに対応することができる

STEP

熟達者・・・状況を的確に判断し直観的に正確な判断ができる

熟達の10年ルール

世界レベルの業績に達するまでには、最低10年の経験が必要だと言われます。

「10年たてば自動的に熟達する」のではなく、「熟達するのに最低10年は必要」です。

つまり、熟達の要件は「よく考えられた練習」を「最低10年は続ける」ことです。

大事なのは最初の5年間

プロフェッショナルと呼ぶのにふさわしい人達が共通して経験したこと。

それは、最初の1~5年目までは、とにかく「無我夢中」で仕事をし、必要となるスキルを現場で徹底的に習得することです。

何となく5年間仕事をしていても、中身はスカスカで実りが少なくなってしまいます。

3~5年で、ひとまずは一通り仕事がで出来るようになる「一人前のレベル」になれますが、このレベルで満足せずに、ぜひ熟達者を目指しましょう。

最初の5年間に作り上げた土台が基礎となり、中期以降の能力アップの幅が決まります。

最初の5年間に「先輩・上司の始動を受けながら地道な仕事」を通して、「現場感覚」

「ビジネスの仕組み」、「基本的な知識・スキル」を習得しましよう。

この5年間は、基礎力をつけるためにどんな仕事にも前向きに取り組み、誤りを修正する機会を持ち、様々な事例に対応する力を身につけましょう。

仕事へのモチベーションを考える

モチベーションとは何でしょうか?

行動の原動力となる「やる気」のことです。

モチベーションが高いか否かで、仕事の出来栄え、品質に関わってきますのでこの「モチベーション」について考えてみましょう。

最終的には「やる気」を自己調整出来る人間になろう

最終的に自分のメンタルをコントロール出来る人間になりましょう。

プロと呼ばれる人間は総じて、感情のコントロールに長けています。

  1. 誰にでも「やる気」の湧き出る源泉がある
  2. モチベーションは、アップダウンする
  3. アップに転じた理由、ダウンに転じた原因を把握しよう

自己実現に「モチベーション」は不可欠

「やる気」を高いレベルで維持するためには下記のことを意識し取り組みましょう。

  1. 緊張感と希望を併せ持つ
  2. 自分のやる気のもとを知る
  3. マイモチベータ(自分のやる気のもと)を多く持つ
  4. モチベーションが高い集団に身を置く
  5. 日々の仕事で、自発的な「目標設定」をする

目標を達成した時などに自分を見つめなおし、自分を褒めることも自己調整の手段の一つ。

モチベーションは常に変化し、周りの人にも影響を与えます。

モチベーションの3つの特性

  1. モチベーションは変わる(可変性)
  2. モチベーションは人によって異なる(個別性)
  3. モチベーションは人に影響する(伝播性)

モチベーションの必要性

  1. モチベーションは自分のやりたい事を実現するための「エンジン」
  2. どんなに優れた知識やスキルがあってもモチベーションが無ければ発揮できず、ただの宝の持ち腐れになる
  3. ”何かにチャレンジしていこう”と思うのもモチベーションの1つ
  4. モチベーションが強ければ、行動力が発揮され、モチベーションの強弱により、行動の形態・方向性・強さ・継続性が決定される
  5. モチベーションの強弱は行動の成果にも影響する

いかがでしょうか。モチベーションを高いポイントでキープすることは、仕事で成果を出すうえでとても大切な要素だと考えてます。

上記を参考にして、あなたのモチベーションの「ベース」を考えてみてください。

仕事へのストレス耐性について

どんなに好きな仕事をしていても大なり小なり「ストレス」がつきものです。

日々、生きるということは「ストレス」とどのように折り合いをつけるのか、ストレス耐性をつけていくのかというのが大事なポイントです。

そこで、メンタル・タフネスを考えていきましょう。

ストレスと向き合おう

  1. ストレスを乗り越える技術、自分自身を良く知ろう
  2. 最終目標:適切に対処しストレスを乗り切れる人間になる

想定外の事態に直面しても、そこで自ら崩れず、風穴をあけて、前に進んでいく事が出来るようになる。

この基準を目指していきましょう。

メンタル・タフネスを高めるための3つのステップ

  1. 自分自身をよく理解する
  2. メンタル・タフネスの知識を得る
  3. トレーニングを行う

特に、①の「自分自身をよく理解する」に関してはかの有名な「孫氏の兵法」にも下記の言葉が出てきます。

彼を知り己れを知らば、百戦して危うからず

孫氏の兵法「謀攻篇」

つまり、自分がどのような局面でストレスを感じるのか、そしてストレスとはどのようなものなのかをじっくり考えることで、それがストレス耐性に繋がってくるということです。

ストレスを乗り越える為に必要な2つの力

  1. 突破力・・・ストレスに立ち向かっていく力(メタ思考)
  2. 切替力・・・ストレスを上手くかわすスキル(儀式化)

適度なストレスは目標を達成するための原動力ともなります。

誰にでもある、あなたにもある人生の節目(移行期)というのは夢と希望と不安でいっぱいだと思います。

その節目を乗り越えるためには、メンタル・タフネスが必要なのです。

それを乗り越えれば、”一皮むけた”自分が必ず出てきます。

つまり、”適度なストレスと回復”のサイクルは成長の為に必要なのです。

ここで、「メタ思考」「儀式化」を深ぼってみましょう。

メタ思考=ストレスに向かっていくスキルを身につける

  1. ”考え方や立ち居振る舞い”を俯瞰してみる
  2. ”自分が見えていない物”に対して受け入れる余地を残しておく
  3. 背伸びをして難度の高い架台に挑戦する体験をこなす

儀式化=ストレスを上手くかわすスキル

  1. ネガティブな感情を引きずらず、「自分の感情を切り替える」習慣を身につける
  2. 自分に合った気分転換の方法を持つ

ストレスに「果敢に立ち向かっていく」ことと同じくらい、ストレスを「上手くかわす」こともとても大切です。

要は、ストレスからどのように逃げるのかを考えておくことも重要だということです。

向かいつつ、逃げつつ行動してみよう

仕事はいつでも大変だと思います。その仕事を本気で成し遂げようと思ったのなら。

しかし、つらさを乗り越えてみて初めて仕事の面白みも分かってくるものです。

誰かから必要とされるから頑張れます。

特に機械設計は一人で熟考したり、色んな障壁にぶち当たることもあります。

クライアントからお叱りを受けることもあるかもしれません。

しかし、それを乗り越えた先に、あなたの確かな成長が待っています。

夢中になってこそ、面白さや愛着が湧いてきます。

自己成長のために必要なこと

「成長」は意識をすれば、一生涯続きます。

体の成長は止まれど、頭の成長(知識・知恵の成長)、メンタルの成長、対人関係の成長などはどこまででも高めることは出来ると考えています。

そこで、自己成長のための「キャリア志向」を考えてみましょう。

キャリアとは何か?

それは自分が歩んできた道そのものです。

それでは、その「道」を確かなものにするための能力を見ていきましょう。

キャリア・アップに必要な汎用的能力(新人時代に身につけるべきもの)

  1. 専門性と知識・・・担当業務を進めるための知識やノウハウ
  2. 効率性・・・向上心に基づくタイムマネジメント力
  3. 顧客志向・・・顧客が誰かを理解し、その視点で仕事をする
  4. チームワーク・・・”やりたい仕事”と”やるべき仕事”+”できる仕事”をバランスよく考え、チーム内の意見を調整できる

キャリア・アップに必要な汎用的能力(生涯を通して必要なもの)

  1. 達成思考(情熱)・・・目標を与えられると何とかこれを達成しようと思い、その実現にこだわる力
  2. 自己認識(素直さ)・・・自己を客観的に理解(評価)する力があり、その上で、職場における自己管理ができ、周りに安心感を与える
  3. 適応力(柔らかさ)・・・環境(業務、配属先、上司、会社など)が変わっても安定してパフォーマンスを出せる力

人は精神的に成長すれば、「心のとらわれ」から解放されて自由になります。

能力も身につけて、精神的にも自由になれば、俄然仕事も面白くなるでしょう。

小さな達成感の積み重ね、いつも「なぜだろう?」という疑問を持つこと。

仕事がデキる人は、自分が成長するための方法論と習慣を身に着けているものです。

ホウレンソウ(報・連・相)を考える

ホウレンソウと聞くと、「ウッ、、、」となる人も多いと思います。

それだけ上司や先輩へのホウレンソウは緊張するし、何か言われたら嫌だなという心理が働くからです。

特に、ホウレンソウは苦手なのではと思っています。

しかし、仕事で成長を図るために欠かせないのもホウレンソウ。

まずはひたすらホウレンソウを考えて仕事に取り組んでみましょう。

大事なのはすぐに事実を伝える事

  1. 定時報告以外は、周りの状況を判断してタイムリーに数多く行うことが必要(進捗状況・不明点や相談等)
  2. 事実を整理し、意見や想像とは区別して報告する
  3. 仕事から学んだ事、失敗の反省、次回への意気込み等の意見や気持ちも伝える

上司へのホウレンソウは「もうそこまでしなくてもいいよ、、」と言われるくらいで丁度よいと言われます。

つまり、それだけ大切な要素だということを肝に銘じておきましょう。

ホウレンソウの目的

  1. 仕事の問題点や結果などを知らせる事で、指示された仕事の進行状況を伝える事ができる
  2. 作業の方向性の確認、効率的に作業を進める事へのアドバイスや指示を得る事が出来る
  3. 情報整理の方法を学ぶ事により、自己中心的な考えの方向性を正して、チームワークを向上する事が出来る
  4. 知らない間に話が違った方向に進んでいると、判断ミスに繋がる。このようなミスを防ぐ為にも、報・連・相を確実に行う事が必要
  5. 報告・連絡・相談を怠ると、例えば何か問題が起こったことに対して、自分一人しか知らないということになると、また新しい問題が発生することになる

上記において特に⑤は重要な事項で、ホウレンソウの第一義はとにかく「問題を大きくしない」ということにあります。

大きな問題が起こってから報告するのではなく、小さな段階、段階でホウレンソウをすることが大切になってきます。

それでは、ホウレンソウをする上でのメリットは何かを見ていきましょう。

ホウレンソウをする事のメリット

的確なホウレンソウはあなた自身にも十分なメリットを与えます。

  1. 上司や先輩からのフィードバックを得られる
  2. 上司や先輩の注意が自分に向く
  3. 仕事の進め方や方法の改善が早いうちに出来る
  4. 自分の悩みや気持ちは報告しなければ伝わらない

報告のタイミング

とにかく、悪いニュースほど早く上司に知らせて判断を仰ぎましょう。

  1. 指示された仕事が終わったとき
  2. 長期の仕事の進行状況の中間報告
  3. 仕事の進め方に変更が必要なとき
  4. 新しい情報を入手したとき
  5. 仕事に対する新し改善方法を見つけたとき
  6. ミスをしたとき

⑥の「ミスをしたとき」というのは特に報告しづらいと思います。

しかし、ミスをしっかりと報告できるようになってこそ、次への適切なフィードバックが得られ、適切な処理へと繋がります。

報告の方法(口頭・記述)

どれだけ事実を的確に把握して報告が出来るかが肝心です。

  • 急ぎの場合は、口頭で完結に
  • 内容が複雑な場合や、グラフや図式を用いたほうがわかりやすい場合は、記述報告をする
  • 重要なものや、記録に残す必要のあるもの、数字を伴う報告は必ず文章での報告をすること

急ぎの場合は、とにかく結論から延べましょう。経過や状況・原因は結論を報告してから延べるようにしましょう。

そして、事実を伝え、個人的な意見「思った」「感じた」という報告は、上司に誤った判断をさせる原因になるので避けるようにしましょう。

内容が複雑な場合において、①時間・数量などを明確にしましょう。例えば「いつまでに、何割くらい終了予定」など②メールやFAXでの報告は、相手の受領を確認しましょう

最後に・・・あなたを高めるのは、あなた自身です

いかがでしたでしょうか。

厳しいなぁという内容もあったかと思います。

仕事は鍛錬を積んで、積んで、積んでいってモノになっていきます。

心構えは本当に重要だということを覚えておいて下さい。

機械設計の仕事論というよりは、仕事全般に通じる「マインドセット」や「心構え」の内容が中心になりました。

しかし、上記の内容は機械設計の実務にも存分に活かせる内容になっています。

何度も読み返して、日々の業務に活かしてください。

自らを成長させる人間は、自立駆動型の人間

己(おのれ)を成長させることが出来る人というのは、「自立駆動」型の人だと考えています。

つまり、自ら主体的に動き、考え、実行し、改善しを繰り返せることが出来る人。

PDCAをひたすら回し続けられる人が一頭地を抜いてくると思います。

「なぜ?」という疑問を大切にし、日々の実務を大切に仕事を続けていきましょう。

神は細部に宿る・・・仕事においても

一流の仕事人というのは、人が見ていないところでも重要な実務であればトコトン追及してかなりの完成度で仕上げる人間だと考えています。

どれだけ、追及して深堀してトコトンやり抜けるか。

最後に私の尊敬するする経営学者であり哲学者のピーター・F・ドラッカー氏の仕事における名言を紹介して、筆を置きたいと思います。

成長に最大の責任をもつ者は、本人であって組織ではない。自らと組織を成長させるためには何に集中すべきかを、自ら問わなければならない。

ドラッカー名言集「仕事の哲学」~最高の成果をあげる~ P16

私もまだ成長段階の者として精進していきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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